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歯っぴー通信4月号

知って役立つ!!お口の病気

~口内炎はつらい!~口内炎の原因とそのケア
口内炎ってつらいですよね。じっと口を閉じていても痛いし、
ひどくなると物を食べたり、しゃべるのもままなりません。
ところで、なぜ口内炎になるんでしょうか?

●口内炎の原因はさまざま
お口の中には、何十億という細菌が生息しています。
ストレスや栄養不足などで、身体の免疫力が低下すると、
この細菌が繁殖して、口内炎の原因となるんです。

特に、頬を噛んでしまってできた傷、熱いものを食べて火傷をしてしまった時などは要注意です。

●口内炎になってしまったら・・・
口内炎になってしまったら、まず睡眠をきちんととるなどして体調を整え、
お口の中の細菌を退治しましょう。
まずは、以下の3つを試してくださいね。

対処法①細菌を減らす
お口の中には何十億という細菌がいます。洗口剤でお口をきれいにして細菌の数を減らし、
丁寧に歯をみがきましょう。

対処法②体調を整える
睡眠不足やストレス、疲労などは身体の免疫を低下させ、口内炎の治りを遅らせます。
規則的な生活と十分な睡眠で体調を整えましょう。

対処法③栄養を補給する
ビタミンB2の不足で口内炎になることがあります。
食事や薬でビタミンB2を補給しましょう。

それでも治らない場合には、怖い病気にかかっていることも・・・

●全身疾患の恐れも
口内炎は、皮膚疾患や膠原病といった全身疾患の症状として、
現れることがあります。長期期間治らないようでしたら、
たかが口内炎とあなどらず、歯科医院で診断を受けて下さいね。

※膠原病:全身の複数の組織に炎症が起きる病気の総称




歯のお話:百戦錬磨の幕末の志士も虫歯には勝てず・・・

2004年にNHKの大河ドラマにもなった「新撰組」。
詳しくは知らなくても、新撰組を率いる近藤勇や、
隊士の土方歳三、沖田総司の名前は聞いたことがあるかと思います。

その近藤勇と、新撰組の前身である「浪士組」のころから
共に戦ってきた仲間に「永倉新八」という人物がいます。

永倉新八は、鳥羽伏見の戦いでは「決死隊」の一員として、
刀ひとつで敵軍の中に突撃し、江戸に戻った後も関東各地で戦い続けました。

彼は、腕に覚えのある新撰組隊士のなかでも、
「一に永倉、二に沖田、三に斎藤の順」と言われるほどの剣の腕前でした。

いつ死んでもおかしくない幕末を生き抜き、明治維新後も、永倉は小樽で
刑務所の看守に剣の稽古をつけるなど、意気盛んでした。

また、日清戦争の折りには、なんと50歳を越えているにも関わらず、
抜刀帯として戦争に参加しようとしたそうです。
そんな百戦錬磨の彼の最期はとても意外でした。
実は「虫歯」で死んでしまったんです。

むし歯菌が骨膜炎を引き起こし、それが全身に回ってしまったことが原因。
幾多の戦火をくぐり抜けてきた歴戦の勇士が、「むし歯」でその命を
落としてしまったのです。

「まさか虫歯で!?」なんて思うかもしれませんが、
治療技術も未然で抗生物質などもない時代のことです。
もちろん、現代なら永倉新八も死ぬことはなかったでしょう。

とはいえ、皆さんも油断は禁物。実は、最近の研究では、歯周病が「心臓病」や「糖尿病」など、
皆さんの命にもかかわる「全身疾患」に影響を及ぼすことが分かってきています。

「たかが口の病気」と思うのはとても危険。
しっかり定期検診を受けて、様々なリスクを常に最小限にしておきましょう!




歯の知っ得Q&A

Q:教えて!
25歳の会社員です。この間、虫歯ができたので歯医者に行ったら、
「歯周病になっています」と言われました。20代半ばでも歯周病に
なるのでしょうか?

A:お答えします
多くの人が、歯周病は高齢者のかかる病気と思っているようです。
しかし、最近では25歳以上の80%が何らかの問題を歯茎に抱えている、
と言われています。

さらに驚くことに、子供でも3人に1人は歯周病の症状があるとも・・・。

歯周病は、慢性疾患です。
症状を悪化させないように定期的に歯科医院で治療することをお勧めします。
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たばこと歯周病

歯周病とはお口の中の歯周組織が歯垢:プラークに含まれる細菌の塊によって引き起こされる歯肉や歯を支える骨悪影響を与える病気です。
細菌によって引き起こされる感染症です。
歯と歯肉の周りに繰り返し炎症が置き、歯ぐきが痩せてしまい骨にも変化をもたらし、やがては歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。
昔は「歯槽膿漏」と言われていましたが近年では「歯周病」と呼ばれています。

歯周病の症状について
慢性疾患であり、ほとんど症状が無く進行していきますので自覚症状が出て気付いた時にはかなり進行している場合が多いでしょう。

近年この歯周病のリスクを高めるものとして「たばこ」があげられます。
たばこを吸う人は、吸わない人に比べて歯周病にかかるリスクが3倍も上がると言われています。
さらにたばこを吸っている人は歯周病の治療を行っても治りにくい、効果が出にくいとも言われています。

たばこはなぜ悪いのでしょうか?
たばこに含まれる「ニコチン」という物質が血液の流れを悪くしてしまい、歯肉の血管を収縮させて、血流障害を起こします。
歯肉の血管だけでは無く体全体の血管の流れも悪くなるので体全体の抵抗力も下げてしまいます。
病気にかかりやすい状態になりますので歯周病にかかりやすくなります。
「ニコチン」は有害物質ですから歯周病だけではなく、他の病気にもかかりやすくなります。他にもたばこのせいで歯周病の原因である歯垢や歯石が付着しやすくなります。
たばこに含まれる色々な成分が白血球を刺激するので歯肉の炎症が強く出ます。歯肉の老化も喫煙しない人よりも10年から20年は進みますので、早いうちに歯を失うことにもなります。

たばこに含まれる有害物質について

たばこは歯周病を悪化させるだけでなく、他にもお口の中に様々な悪影響を与えます。たばこのヤニで歯が汚れてしまったり歯肉にメラニンが沈着するので歯肉に色が悪くなります。
舌の表面につく舌苔にもヤニが付くので口臭が発生します。
ヤニまみれの舌苔をそのまま放って置くと味覚も感じにくくなるので味が濃いものを摂取するようになってしまいます。
生活習慣病にも繋がります。

他にもお口の中の病気にかかる確率も上がります。
口腔ガンリスクが非常に高くなります。喫煙者の口腔ガンによる死亡リスクは3倍にも上がるといわれています。


歯周病を悪化させるだけでは無く、全身の様々な病の原因となるたばこです。
一生を健康に過ごす為にもぜひ禁煙を始めてみてはいかがでしょうか?

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レーザー治療とは、どのようなものですか?

回答

レーザー治療は、麻酔、歯周病治療、歯根の治療、歯肉の黒ずみ(メラニン)の除去など様々な症例に対応でき、音や振動がなく痛みもほとんどありません。またインプラント2次手術時の歯肉切除にもよく用いられ、副作用がない・止血作用がある・縫合が不要などのメリットがあります。
またレーザー治療器は副作用がなく、妊娠中の方、高血圧の方、薬を服用中の方でも安心して治療をお受けいただける機械です。

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以下の様な効果が期待できます

1、消炎効果(炎症を抑えます)
2、鎮痛効果(痛みを減らしたり抑えたりします)
3、殺菌・消毒効果(器具の届きにくい患部も治療できます)
4、組織の活性化作用(歯肉を健康な状態にします)
5、レーザー麻酔作用(注射液量を減らします)
6、止血効果(出血を抑えます)
7、組織の蒸散(患部をれーざーで除去します)


レーザー治療内容

1、虫歯の治療・予防(歯の表面を強化します)
2、口内炎・義歯の接触痛(痛みが和らぎます)
3、根管治療(歯の根の消毒・神経の治療)
4、止血(歯を抜いた後などの血を止めます)
5、歯ぐ肉の黒ずみ除去(メラニン色素を除去します)
6、知覚過敏処置(冷水痛を軽減させます)
7、歯周病(歯槽膿漏)の治療
8、レーザー麻酔
9顎関節症の症状緩和(あごの関節が痛む方)


レーザー治療で歯肉のくすみ(黒ずみ)の改善

メラニン色素により、歯肉の色が黒ずんでいました。
レーザー照射を上顎、下顎と2回に分けて行い、メラニンを除去。
*レーザー治療は保険外治療のため、いくらかの自己負担額をいただくことがあります。
 治療方法でご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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インプラント治療って痛くないんですか?

回答

 残念ながら全く無痛ということはありません。しかし、極力痛みや苦痛をあたえないよう最大限の努力をします。

 麻酔薬を入れる際に表面麻酔を併用することで、針をさす痛みも軽減されます。

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 針も最も細いものを使用し、かつ注入速度も一定(電動麻酔器)にゆっくり行うことで、痛みを軽減させていきます。また、痛みは緊張されているなど、精神的な問題も多いため、できるだけリラックスできるようスタッフ一同雰囲気作りにも気を配っております。

 術後は麻酔が切れると、痛みが出る事がありますが、痛みどめを飲んでいただく為心配ありません。

 普通抜歯の痛みと変わらないと思ってもらうと分かりやすいでしょう。その痛みは、1~2日ぐらいでおさまります。

 中にはまったく痛み止めを飲まなくても大丈夫だったとおっしゃる方もおられます。



 また、歯肉を開かない方法など、手術の方法によって痛み、腫れの程度は変わります。しかし、骨の量など患者さんによって適応が変わる為、術前によく手術の方法、痛み、腫れの程度などの説明を受けておくことも大事なのです。

 そうする事で安心して治療を受けていただけます。

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ラミネートベニアってなんですか?

回答

 ラミネートベニア法とは、歯の表面に薄いセラミックのシェルを貼り付け白い歯にし、形や隙間を整えて理想的な口元にする審美歯科治療の代表的なものです。

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 歯の表面を0.5~0.8ミリ程 薄く削り理想的な歯の色、形態のセラミックのシェルを特殊な接着剤でつけます。

 接着剤の進歩により耐久性が著しく向上し、適応も広がっています。

 また、治療の程度も小さく、治療回数も2~3回位で終了し、とても自然で美しく仕上げることができます。

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健康長寿を目指したドライマウス治療 ―あとがきにかえて―

従来、日本の医療政策は「病気になれば、国民皆保険がなんとか治します」という疾病治療型の医学でした。ところが、病気になってから治していたのでは費用がかかりすぎて、税収も落ち込んでいるいま、健康保険が破綻するという可能性も喧伝されています。

経済危機が進み健康保険を維持できなくなると、欧米のような医療システムになり、自分で病気にならないために努力せざるをえないという事態も考えられます。長く生きるいまの時代、食事や運動、ライフスタイルを自ら見直し、健康管理することで、健康寿命(病気でなく生きられる年月)を伸ばしたいものです。

近年、日本の医療も予防医学を重視する考え方に変わりつつあります。ドライマウスに関しても、初期の段階では治療しやすいことがわかっています。自ら症状を感じたら、辛さの解消とともに、病気にならないための対策が必要です。

口の衰えとは、単に歯を喪失することだけでなく、唾液の分泌量の減少や、嚥下力、粘膜の菲薄化など目には見えないさまざまな変化のことを指します。これらの変化は個人差があり、また食物の摂取や会話などの日常生活に支障をきたすようになると、全身の衰えも促進されることになります。たとえば、唾液の中には生命の恒常性を維持するための多種多様なホルモン様物質が含まれています。すなわち、唾液の分泌量を増やすことは、病気を予防する方法の一つともいえます。

メディアで歯周病と糖尿病の関連が報道されているように、口の病気は全身の病気に深くかかわっています。また、口腔環境が著しく悪化すると、口腔内の菌層が変化し、不顕性誤嚥という無意識のうちに生じる誤嚥から細菌が気道に入り、誤嚥性肺炎を生じる危険性が高まります。そのため、さまざまな医療現場で口腔ケアが重要視されるようになってきました。また、唾液分泌をコントロールすることにより脳を活性化させ、老化を進めないように、酸化ストレスをコントロールすることも報告されています。

私たちが考案し、実践している唾液腺・口腔粘膜マッサージは、口がかわきがちだと自覚していらっしゃる方々の健康保持、そして老化予防としても効果的だと考えています。


■文献・資料
1)中川洋一、斎藤一郎:ドライマウス診療マニュアル.永末書店、東京,2005.
2)渡部 茂監訳:唾液一歯と口腔の健康(原著第3版) 医歯薬出版、東京,2008.
3)斎藤一郎:ドライマウス―あなたの口乾いていませんか? 日本評論社、東京,2003.
4)安細敏弘一、柿木俣明編著:今日からはじめる!口腔乾燥症の臨床-この主訴にこのアプローチ.医歯薬出版、東京,2008.
5)中川洋一編著、斎藤一郎、坪田一男監修:ドライアイ&ドライマウス.永末書店、東京,2009.
6)相磯貞和訳:ネッター解剖学図譜.丸善、東京,2001.
7)日本抗加齢医学会専門医・指導士認定委員会編:アンチエイジング医学の基礎と臨床(改訂2版).メジカルビュー社、東京,2008.
8)秋下雅弘、大内尉義編:高齢者の薬物療法のエビデンスと注意点.月刊レジデント、2(12):10-28,2009.
9)森田祐二:自分の年齢は自分で決める!エイジングケア30のメッセージ.現代書林、東京,2010.

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脳血管障害の方の場合

脳梗塞・脳出血などにより口の機能に麻痺が生ずると、唾液が減少することがあります。口に関連する機能には脳のさまざまな領域がかかわっていることが知られています。脳血管障害の患者さんには、嚥下障害(食べ物を飲み込みづらい)や構音障害(うまく話ができない)という症状が出ることがあり、唾液腺に対する刺激も低下します。

唾液腺は破壊されていないため、唾液腺自体の機能は正常であっても、咀嚼機能が衰えたり、筋力が低下すると、唾液腺が刺激されないのでドライマウスになります。

また、唾液分泌は脳幹の一つである間脳の視床下部の支配を受けています。脳幹は自律神経やホルモン、呼吸にまで影響を及ぼしているため、障害を受けると、命そのものが危機にさらされます。当然、唾液分泌も障害されることになります。

対応法は、病態によりさまざまですが、唾液腺自体の機能はいくらか残っているケースも多いはずです。脳血管障害だけでなく、他の要因も関連していることが予想され、ドライマウスに関連する総合的な知識が必要です。

その場合、本書で取りあげた唾液腺マッサージや口腔ケアが有効になってきます。確証的ではありませんが、脳血管障害発症後2年ぐらい経過した患者さんに対しても、唾液腺マッサージや口腔ケアを継続し、誤嚥性肺炎の発症が軽減した症例を経験しています。なかには、摂食嚥下機能がいくらか改善したケースもあり、これらの報告は、われわれの医療機関だけでなく、さまざまなメディアや論文でも取りあげられています。

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糖尿病の方の場合

糖尿病もドライマウスの原因になります。糖尿病の患者さんの尿には糖が含まれています。糖を含んだ尿は浸透圧が高くなり、水を尿管のほうに引っ張る力が強くなります。その結果、多量の尿が排泄され、脱水症状とともにドライマウスが生じることになります。また、感染症にもかかりやすくなり、歯周病との関連も報告されています。

口の中の細菌感染が進行すると、不快感が増すだけでなく、風邪を引きやすくなり、気管支炎、肺炎へと進行することになります。なわち、誤嚥性肺炎のリスクも高まることになります。

もともと、口には、多数の細菌が存在し、共存しています。健常な方でも知らないうちに、唾液を誤嚥しているという不顕性誤嚥が生じているのですが、身体の免疫機構で感染を制御したり、気管に存在する小さな毛が動いて汚れを押し上げる、線毛上皮運動が起こり、喀痰としてはき出しています。これらの機能が低下するとさらに感染が進行しやすくなります。

対策として、糖尿病の治療が先決ですが、完治までに時間もかかりますし、治癒することが難しい疾患でもあります。関連性も高い歯周病を予防する意味でも、積極的な口腔ケアが必要になります。

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放射線治療を受けた方の場合

口や顔面のがん治療や、甲状腺の病気などで放射線を照射された場合、唾液腺が障害を受け、ドライマウスの症状が出ることがあります。唾液腺や涙腺などの腺組織は、放射線に対して感受性が高く、破壊されやすいことが知られています。医療の進歩により照射法が工夫され、症状の軽減化がはかられていますが、病変の位置や大きさにより、唾液腺機能を復活させることはできなくなります。

現在では、シェーグレン症候群と同様な唾液分泌刺激剤の処方により唾液分泌を促すことができるようになり、治療の幅が広がりつつありますが、薬剤の効果を実感できないほど、腺組織にダメージを受ける場合もあります。冶療をした医療従事者側からは、生命を脅かすがんの治療を成功させたという点で、命を救うためにはやむをえないという態度をとってしまいがちですが、ご本人にとって重度のドライマウスは大変辛いものです。

はたして放射線治療後の障害だけが原因なのでしょうか?実際には照射領域すべての唾液腺が破壊されているとはかぎりません。意外にも、通常のドライマウスの原因と重なっていることも多いのです。

副作用のある内服薬を飲んでいないでしょうか?
ストレスや筋力低下はありませんか?
口呼吸はどうですか?
放射線の影響だからとあきらめずに、原因となる事項を確認し、あわせて積極的に口腔ケアを含めた対症療法を行うことが大切です。

放射線治療後のドライマウスに関しては、唾液分泌刺激剤を保険適用で投与できること以外は、通常のドライマウスに対する対症療法と同じです。他の疾患を合併していることもあり、配慮が必要です。詳細はチャートで示したように、基本どおりに、できるだけ原因となる要素を減らしていくことが重要です。


放射線治療後の舌

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●患者さんから学んだこと

1.放射線治療後のドライマウスであってもあきらめない。
2.放射線治療後でも比較的唾液分泌量の多い患者さんもいる。
3.放射線治療後というよりも、薬の副作用、ストレス、カンジダ性口内炎、加齢、筋力低下、口呼吸によるものが多い。実際の唾液分泌機能を碓認した後、病状を判断して適切な対応を考える必要がある。


●患者さんの体験談から

5年前に耳鼻科で舌がんの放射線治療を受けました。主治医の先生は、3カ月に一度、経過観察をしてくださいますが、再発も転移もなく経過良好だといわれます。ドライマウスが辛いので相談すると、「命が助かったんだから、よかったじゃないですか。口のかわきはしかたがありません。うがい薬とスプレーで様子をみてください」といわれました。

症状が改差せずに、5年間悩んだあげく、インターネットでドライマウス外来を見つけて受診しました。主治医の先生は、親切にドライマウスの原因と症状を教えてくださり自分の状態がわかりました。

原因は、放射線治療の影響だけでなく、薬の副作用とカンジダ性の口内炎でした。検査で調べた後、抗真菌剤を内服しました。唾液腺マッサージで、少しずつですが唾液が出るのを実感でき、夜間のドライマウスもなんとか我慢できる程度まで変化してきました。

医師であれば、誰でもこの辛さをわかってくれるものと思っていたのですが、専門外の先生は意外に理解がなく、自分の病状にあった適切な医師を見つけることが大切だと思いました。

現在はかなり楽になったため、調子の悪いときだけ電話予約をして、受診しています。

長い間、何もわからずに、不安なまま口の不快感を我慢していましたが、自分でも積極的に取り組むことが必要だと実感しました。

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なぜ!キチンと歯ブラシしているのに歯周病になるのですか?

回答

 歯と歯の間や歯と歯肉の隙間など、磨くのがかなり大変なところがたくさんあります。ご自分ではしっかり磨けていると思いがちですが、実際は汚れが取れていないのが現状です。

 そして、歯石になってしまうと歯ブラシで落とすことは困難です。

 正しい磨き方やフロス・歯間ブラシなどの道具も歯科衛生士などの専門家に指導してもらう必要があります。

 それに加えて定期的に歯科医院で歯石除去を行うことが歯周病予防では大事なことです。

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シェーグレン症候群の方の場合

シェーグレン症候群は自己免疫疾患の一つですが、聞き憤れない病名かもしれません。他の自己免疫疾患である関節リウマチは、自分の体に免疫の異常が起こり、手足の関節を破壊することで有名ですが、シェーグレン症候群は、自分ののリンパ球が外分泌腺を破壊する疾患であり、唾液腺と涙腺の分泌低下から、ドライマウスやドライアイを引き起こします。

リンパ球は白血球の一種で、免疫の中心的役割を担うもので、攻撃対象は、唾液腺だけでなく、その他の外分泌腺、すなわち涙腺や鼻腔、消化器などに及びます。そのため、目や鼻の乾燥、胃酸の分泌低下による胃炎なども引き起こすことがあります。

確定診断のために、ドライマウスとドライアイの検査、および血液・病理組織・唾液腺造影検査などを行います。

現在のところ、唾液腺の機能を回復させるような根本的な治療法は開発されていません。対症療法として、塩酸セビメリンや塩酸ピロカルピンなどの唾液腺分泌刺激剤を処方し、症状の軽減をはかることが可能となってきていますが、重篤な症状の場合には効果が乏しいこと、消化器症状や発汗の副作用があり、シェーグレン症候群であっても処方できない場合があります。

唾液分泌刺激剤を保険適用で投与できる以外は、通常のドライマウスに対する対症療法と同じです。リウマチなどの自己免疫疾患と合併していることもあり、配慮が必要です。できるだけドライマウスの原因となる要素を減らしていくことが重要です。

●患者さんから学んだこと

患者さんとのかかわりのなかで、以下のようなことを教えていただきました。
1.シェーグレン症候群を恐れない。
2.シェーグレン症候群でも比較的唾液分泌量の多い患者さんもいる。経験的には、刺激時の唾液分泌量が10分間ガムを噛んで5ml程度であれば、唾液分泌刺激剤の処方は必要ないことが多い。内服に伴う副作用を考慮して、適切に判断すべきである。
3.シェーグレン症候群というよりも、薬の副作用、ストレス、カンジダ性口内炎、加齢、筋力低下、口呼吸によるものが多い。唾液分泌試験などで碓認後、適切な対応を考える。

シェーグレン症候群や放射線治療後のドライマウスへの処方薬

シェーグレン症候群や放射線治療後のドライマウスに対しては、ムスカリン受容体(M3)を刺激する唾液腺分泌促進薬を用いる場合があります。セピメリン塩酸塩水和物(サリグレン、工ポザック)ピロカルピン塩酸塩(サラジェン)アネトールトリチオン(フェルビデン)があります。セビメリン塩酸塩水和物、ピロカルピン塩酸塩、アネトールトリチオンはシェーグレン症候群に、ピロカルピン塩酸塩は頭頸部の放放射線治療後のドライマウスに適応があります。その他、漢方薬の唾液分泌賦活作用が、麦門冬湯、白虎加入参湯などで認められています。これらの薬剤はシェーグレン症候群、薬剤性唾液分泌低下症などに対して唾液分泌促進効果が報告されています。

●患者さんの体験談から

15年前から膠原病でシェーグレン症候群の治療を受けています。口の不快感があり、60歳をすぎてから、寝つきが悪くなり、「ハルシオン」と「デパス」を服用するようになりました。

主治医の先生は、3ケ月に一度、経過観察をしてくださっていますが、経過良好だといわれます。ドライマウスが辛いので相談すると「病気の進行もなく、安定しているから、気にする必要はない。年のせいもあるからだ」といわれます。

さらに、近所の内科医に胃のむかつきを相談すると、「タケプロン]と「ガスター」という薬を処方されました。そのほかにも高コレステロール血症と骨粗鬆症に対するお薬を処方され、内服していました。また、最近、皮膚がカサカサして、かゆみを覚えることから、「アレジオン」という抗アレルギー剤を内服するようになりました。さまざまな副作用を予防するための薬の数が増えて、合計10楯類ぐらいを服用していました。口の中の不快感が増してきたことから、膠原病内科の先生からの紹介で、ドライマウス外来を受診しました。

歯学部附属病院を受診するのは抵抗がありましたが、主治医の先生に親切に病状を聞いていただいたところ、現在の不快感はシエーグレン症候群というよりも、薬の副作用、ストレス、加齢、筋力低下、口呼吸などの複合によるものが大きいと指摘されました。歯科の先生のすすめで、内科の先生と相談して、胃薬を作用の弱いものに変更していただきました。さらに、睡眠薬に関しては精神科を紹介いただき、睡眠障害というより抗うつ剤の治療が適切だということで、「ハルシオン〕と「デパス」を中止し、抗うつ剤を開始しました。

ドライマウス外来では、口腔内カンジダの感染があり、抗真菌剤の処方とジェルマッサージ筋機能療法を開始しました。皮膚科の先生と相談し、口がかわく抗アレルギー剤の服用は中止し、直接皮膚に塗布する外用薬に変更してもらいました。

睡眠薬や抗不安薬を減量したり中止することには抵抗がありましたが、数ヵ月後、症状が減少していく様子を体感できました。

現在はかなり楽になったため、3ケ月に一度ドライマウス外来で様子を診ていただいています。いままで、医学的な知識がないままに、ただただ症状を嘆いていましたが、自分の病状についての理解が大切だと実感しました。対症療法とはいえ、医者任せにせず、自分でも取り組むことが大切です。

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シェーグレン症候群患者のドライマウス

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介護の必要な方の場合/口腔ケアが大切

●口から食べることができる要介護者の場合

口から食べていると、口腔粘膜や唾液腺に対する刺激が加わるため、唾液分泌は比較的良好ですが、口腔ケアを怠ると、むし歯や歯周病だけでなく、気管支炎、肺炎の原因となります。薬剤の副作用や筋力低下から、食事時間以外ではドライマウスが進行しやすいところは高齢者全般と同様です。食べたら磨くという習慣を忘れずに、介護者にも心がけていきたいところです。

●胃瘻や点滴から栄養摂取している要介護者の場合

口から食べなくなると口の中は汚れにくいと思われるようですが、実際は、刺激時唾液の分泌も減少するため悪条件となり、ドライマウスも進みやすくなります。

乾燥に伴い、剥離上皮や乾燥した痰が口蓋から咽頭部にかけて固まり、場合によっては、窒息を起こしかねないほどの汚れが蓄積することもあります。

気管支炎や肺炎の原因となるので、口腔ケアの重要度がクローズアップされています。

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口腔内感染症/内因性と外因性

口腔内感染症は、尿路感染症と同様に、身体のなかでも比較的発生頻度が高いとといわれていますが、口腔の常在菌が原因となって起こる「内因感染」と外来性の「病原菌によって起こる「外因感染」があります。

内因感染には、むし歯や歯周病、カンジダ症があげられ、外因感染としては、梅毒、結核などによる口腔感染症やその他のウイルス性疾患があげられます。

唾液が減少し、口腔乾燥自浄性の低下が生ずると、口腔内が酸性に傾きます。真菌の一つであるカンジダは酸性状態で発育を繰り返す能力があり、唾液量低下による酸性化と関連しています。カンジダ症は高齢者によく見られる感染症の一つで、免疫抑制や内分泌障害、栄養障害、薬剤、唾液の性情変化などの影響で、おもに粘膜に常在するCandida albicansが過剰に増殖することで発症します。通常では危険性が低いのですが、免疫能が低下した場合、カンジダに伴う真菌性(カンジダ性)肺炎が重篤化すると治療は困難になります。
さらに口腔機能が低下して、誤嚥が生じやすくなると、肺炎のリスクが高まることが予想されます。

認知症が進んだり、誤嚥性肺炎が生じて、呼吸苦から口呼吸が進むとドライマウスが生じます。繰り返す肺炎に対して、酸素吸入マスクを着用することによってもドライマウスが進みます。習慣性顎関節脱臼により、閉口できない場合にもドライマウスが進行し、感染症のリスクが高くなってしまうのです。

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若い方の場合/ストレス・花粉症・うつ・開口について

●ストレス

若者のドライマウスが増えています。ストレスが蓄積すると交感神経が優位になり、ドライマウスの状態が続きます。

若者を取り巻く環境が変わってきました。現在の複雑な社会情勢が常に若者も緊張をもたらしているといえます。受験勉強やスポーツ競技のストレスからドライマウスを感じて、親とともに受診する若者が急増しています。

楽しくスポーツをしたり、好きな音楽を聴いたり、リラックスした時間をもつことが大切です。


●花粉症

私も花粉症をもっており、花粉が飛ぶ季節になるとどこかに避難したくなります。スギの花粉だけでなく、さまざまな植物がアレルゲンとなって、くしゃみ、鼻水、なみだが出やすい状況になります。大気汚染も原因の一つだといわれています。

鼻が詰まると口呼吸を行う機会が増え、口がかわきやすくなります。また、それらのアレルギー症状を抑える薬も、ドライマウスを引き起こします。できれば 点鼻薬や点眼薬、マスクなどの局所に対する方法で症状を緩和できるとよいと思います。

また、症状が悪化しないうちに、早目に予防対策をすることが大切です。


●うつ

うつは心の風邪ともいわれ、ストレス社会において、誰でもかかることが多い病気の一つです。また、SSRlという薬の導入により、治療可能となってきています。

ストレスの項で述べたように、ストレスによっても口はかわくのですが、抗うつ剤(SSRI)の副作用にも口渇があり、ドライマウスを引き起こします。


●開口

ポカンと口をあいたままで、ゲームをしている子どもを見かけることがあります。

矯正治療でも問題になりますが、開口の習癖があるとドライマウスになりやすくなり、むし歯もできやすくなります。

さらに、生活環境の変化や学校受験などがストレスとなって、ドライマウスを訴える子どもも増えてきています。

鼻をつまんで、10回ほど口で呼吸をしてみてください。口がかわくことを体感できるはずです。

口を閉じて鼻で呼吸することは大切です。状況によっては、室内の加湿やネブライザー、マスクを用いることも必要となります。

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お口もエステ?

みなさん“エステ”と聞くと、身体全体の美容術や、脱毛、リラクゼーションなどを想像すると思います。
しかし最近では、お口の中のエステをやっているクリニックも増えてきています。
お口の中のエステ?と疑問を抱く方も多いと思います。お口の中のエステのことを、デンタルエステと言います。
Wikipediaより→
今回はこのデンタルエステについてどのような施術をするのか説明したいと思います。

デンタルエステとは、変色してしまった歯を白くしたり、矯正治療をしたりすることです。
インプラントもデンタルエステの一種と言えるでしょう。

・歯を白くする

歯が変色する原因としては様々な原因があります。まず、コーヒーや茶渋での着色、たばこによるヤニなどの着色があります。
一度着色してしまうと、歯磨きを一生懸命行ってもなかなか着色は落ちませんよね。
また、歳を重ねるにつれて、エナメル質がだんだんと磨耗してきて象牙質が見えてくることがあります。
象牙質がみえてくることで黄ばんでみえたりもします。このような汚れを、歯のクリーニングによってきれいに元の歯の色を取り戻す専門家の手で行うプロフェッショナルクリーニングです。
ではどうやって汚れを落としていくのでしょうか?
クリニックによって治療の流れ、方法はさまざまですが、まず、歯についた頑固な汚れを細かい粉をふきつける機械できれいに取り除いていきます。その機械を使って10円玉で実験してみると、古い黒ずんだ10円玉が、ピカピカの10円玉に生まれかわりました。
その後、歯の表面を専門の機器を使いピカピカに磨いていきます。これをPMTCと言います。PMTCには、歯磨きをしたときの磨き残しや、磨きにくいところのバイオフィルムなどの汚れを取り除く作用があります。バイオフィルムは、虫歯や歯周病の原因にもなるので、お口の中のケアも一緒にできます。

・矯正治療

矯正治療とは、みなさんも知っている通り歯並びをよくする治療です。普通の矯正治療とは違い、デンタルエステでは八重歯やすきっ歯などが対象になります。
しかし、矯正治療には、矯正期間が長い、見た目が悪いなどのデメリットがあります。
最近では、症例によっては、ワイヤーなどがなく取り外し可能なマウスピースでの治療もできるようになってきました。歯列が気になる方は、一度クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

・インプラント

最近では、入れ歯を作成するより、インプラントを入れてきれいな歯にする人が増えてきました。入れ歯の場合、食事中に入れ歯がずれて、食べ物が挟まってしまったり、硬い物を噛むと痛みがでてしまったり、話にくいなどがあります。
しかし、インプラントは顎の骨で土台を作り、歯として再生させるので噛む力も顎に伝わり、よく噛むことができ、取り外しの必要がありません。
また、見た目も自然なので天然の歯があるのと同様に生活できます。
このようなインプラントの治療もデンタルエステの一種と言えるでしょう。

その他にもデンタルエステには、表情筋のマッサージやリップエステ、歯茎マッサージなどもあるので、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか!

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年齢の高い方の場合/薬・睡眠・筋力

●不必要な薬まで飲んでいませんか?チェックしてみてください

高齢者の場合、なんらかの病気をもっていて、何種類もの薬剤を服用する患者さんが多いことと思います。
2009年度大阪大学歯学部付属病院ドライマウス外来で(60歳以上の初診の患者さんの内服薬の種類を調査したところ、62人中17人がなんらかの薬剤を内服しており、その数は平均4.5種類でした。

薬の種類は、1位:降圧剤、2位:抗不安薬、3位:目薬、4位:睡眠薬、5位:高脂血症治療薬、6位:骨粗鬆症治療薬でした。

前述したように、多剤服用に伴う薬剤の副作用が出現します。文献によると、5種類以上の薬剤を内服する場合の副作用出現率は、4種類以下の場合に比較して著しく上昇することが知られています。

高齢者は身体組織が変化します。すなわち、体重あたりの筋肉量が減少し、体脂肪率が高まることにより、実際の体重よりも薬剤の適応量が低下し、臓器の老化に伴い、代謝速度が低下することが知られています。

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●筋力の衰えによるドライマウス/積極的に口を動かし、若返りをはかりましょう

前述したように、サルコペニア(筋肉量の減少)は30歳ごろから生涯を通じて進行し、筋力が低下します。唾液腺は筋肉に囲まれていて、刺激を受けて唾液を分泌しているため、筋力低下は直接、唾液腺の減少につながります。

また、筋力低下した舌が重力により下がり、舌が気道を閉塞すると口呼吸が進み、口腔乾燥が生じます。筋力を鍛えることにより、筋肉量の減少を予防すれば、高齢者でもドライマウスの進行を予防することができます。

いわゆる「年のせい」というのは、単純に老化現象を示していることでしょうが、そうではありません。
老化を受け止めて、的確に順応していない患者さんと医療従事者側の双方に問題があります。老化に伴う身体の変化に順応せずに、単純に薬剤の量を増やしたり、努力して筋力維持を行わないために、唾液腺の機能低下を推し進めてしまっている状況が悪いと感じています。

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●睡眠/夜の睡眠時間が少なくても、意外に昼間に捕っているものです

高齢者の場合、睡眠の質も変化します。

ヒトの睡眠は一生を通じて大きく変化します。幼児期には多くの「徐波睡眠」という深い眠りが出現しますが、加齢とともに減少し、高齢者では、中途での覚醒が増加し、睡眠の効率が大きく低下します。

幼児期には、1日中頻回に寝たり起きたりする多相型睡眠パターンを示しますが、児童期になると、睡眠が夜間に集中する単相型睡眠パターンになり、昼間の睡眠がなくなります。

高齢になると、夜間の睡眠を十分にとっていても、昼間に仮眠をとることが増え、再び幼児期と同様の多相型睡眠パターンをとるようになります。すなわち、高齢者は夜間に深い眠りをとることが自然に困難になってきます。

けれども、夜間に眠りが浅くても、日中の昼寝で睡眠時間を補えば間題ありません。それなのに、「夜眠れない」と気にして睡眠薬を毎晩服用すると、ドライマウスが強くなります。最近、このような患者さんが増えてきたことは事実です。病院や医院で簡単に睡眠薬を処方できるのも問題点かもしれません。

現在の医学では、身体に耐性を作らない夢のような「睡眠薬」は存在しません。一般に睡眠薬は脳の視床下部のGABA(人間の脳内に存在するアミノ酸の一種で、自律神経、ホルモン、免疫の機能を保つ働きがある)やドーパミン受容体に作用します。薬の服用を続けると、身体はそれらの受容体の数を増やします。そして結果的に、薬の量をどんどん増やさないと、飲んでも効かない」ようになります。

また、唾液腺の活動は自律神神経系が担っており、副交感神経と交感神経の一次中枢はおもに視床下部の支配下にあります。視床下部に影響を与える睡眠薬・抗不安薬はドライマウスをもたらすことになります。すなわち、睡眠薬の量が増えても薬が効かなくなり、その副作用で口がかわくことになります。睡眠時間や睡眠パターンの個人差は非常に大きいので、個々人においての影響は多少違います。

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昔の生活を思い出してみましょう。大昔に睡眠薬はなかったはずです。運動をして生活のリズムを一定にして、朝できるだけ日光にあたるなどの薬以外で対処する方法をおすすめします。

このような健康法は何週間か続けないと効果が現れませんが、いったん効果が現れると、睡眠薬を飲んだときよりも、質のよい快適な睡眠がとれることも知られています。

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頬粘膜のマッサージ

Lesson2 所要時間2分

頬粘膜には、耳下腺乳頭部という唾液腺開口部部や、頬腺などの小唾液腺があります。左手で頬部から耳下腺を押すようにして、右手で頬粘膜をマッサージします。反対側も同じようにマッサージします。耳下腺からは漿水液性のサラサラとし唾液が出るので、ていねいに刺激してください。1回に10~20秒ぐらいかけて、5~6回繰り返してください。ドライマウスの症状が強い方は、回教を増やして行ってもかまいません。

●耳下腺を押さえながら、頬粘膜をゆっくりとマッサージします。

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COLUMN 継続することが大事/患者さんの声から


「先生に指導していただいて、自分で毎日マッサージするようになりました。以前、口がかわいて夜中に必ず何度も目が覚めて眠れなかったのですが、マッサージを覚えてから朝まで我慢できるようになりました。実は、いまでは睡眠薬も胃薬も飲んでいません。」
「シェーグレン症候群のため、しょう油やカレーライスが舌にしみて痛くなり、食べられなかったのですが、自分の病気のことを理解して対症療法を覚えたら、好きな物を食べられるようになりました。3年ぶりに友人と旅行に出かけて、美味しい物を食べてきました。

こんな患者さんからの感想をいただいています。もちろん、病状の程度により治療に苦慮するケースもたくさんありますが、なんらかの効果はあるので、信じて継続することが大切です。

保湿剤は唾液の成分を参考に作られています。いままでにご紹介した唾液の重要な作用を補っているとイメージしながら使用してください。

Lesson3 所要時間1分

上下口唇には口輪筋という筋肉があります。口輪筋と粘膜の間に口唇腺があるので、小唾液腺を1つずつ刺激するつもりで、口腔前庭に指を入れて、上下それぞれを30秒間ほどかけて、ゆっくりとマッサージします。かわいて唇がひっつくような方には効果的です。

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このようにマッサージをしていくと、唾液分泌を自分で感じられるようになります。食後や就寝前に、うがいをして口を潤してからこのマッサージをするようにします。

唾液腺の障害によるドライマウスに対しては、唾液腺組織を根本的に回復するような治療法は開発されていないのが現状です。患者さんによって反響は異なりますが、口腔粘膜のマッサージは簡単で有効な方法なので、是非実践されることをおすすめします。

「美顔マッサージ」が流行していますが、口の中を刺激して唾液を分泌させ、若々しく健康な表情をつくる「美口マッサージ」としても、意義があると思います。多くの方々に普及することを願っています。

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保湿ジェルを使ってみましょう

用意するものは保湿ジェルだけです。ご自身の指を用いて行います。
口の粘膜は繊細なので、爪で傷をつけないように、爪の処理や手洗いをていねいに行ってから始めてください。リウマチの患者さんなど手先が思うように動かない方の場合は、スポンジのついたブラシや毛先のごく柔らかい歯ブラシを用いてください。
1.うがいなどをして、十分に口の中をしめらせます。
2.保湿ジェルを人差し指あるいは中指の先に少し取ります。(1~2cm程度)
3.舌の表面、舌背をゆっくりとマッサージします。
4.舌の奥、付け根のところにも小唾液腺があるので、刺激するつもりでマッサージします。
嘔吐反射の強い方は、無理をしない程度の強さでよいのです。1回に5~10秒ぐらいかけて、2~3回繰り返してください。乾燥で舌の表面が固くなっている場合は、10回ほど繰り返してもよいでしょう。
5.口蓋部(上顎の内側)には、口蓋腺という小唾液酸があります。口蓋部もゆっくりとマッサージします。口蓋も、1回に5~10秒ぐらいかけて、2~3回繰り返してください。
6.舌の下には舌下腺があり、舌下小丘と舌下ヒダという唾液腺の開口部があります。この付近をていねいにマッサージします。


舌と口蓋が接触して、ピタッとひっつく感じからドライマウスを感じることが多いため、これらの刺激で軽減される方も多いと思います。いかがでしょうか?すこしは症状が軽くなりましたか?

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歯肉が腫れることがあるのですが、しばらくすると 治ってしまいます。

回答

 歯肉が腫れたのは、炎症があるためです。

 歯周病は慢性疾患で、自覚症状がないまま進行していきます。ただ、全身的な免疫力が弱まった時などに痛みや腫れ、歯ブラシ時の出血、違和感といった自覚症状として現れやすきなります。

 初期の間はすぐに収まってしまいますが、歯周病が治った訳ではないのです。



 次第に歯周病の進行に伴って歯を支えていた骨(歯槽骨)が徐々にとけてきます。だんだん歯の動きが大きくなり、最後には抜かなくてはいけなくなります。

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唾液はどこから出るの?

まず、マッサージをする前に、どこから唾液が出るかを学んでください。そうすれば、効果的にマッサージすることが、意外に簡単なことがわかると思います。

唾液腺には、耳下腺、下顎腺、舌下腺という大唾液腺と口腔内の粘膜下に多数の小唾液腺が存在します。唾液は腺房と呼ばれるブドウの房のような形をした部分で作られ、導管を通って分泌されます。大唾液腺も小唾液腺も、その基本的な構造は同じであり、多数の小さな導管と腺房からなる枝分かれ構造となっています。

●大唾液腺

最大の唾液腺である耳下腺は漿液腺であり、いわゆるサラサラの唾液を分泌します。図のように頬部に存在し、上の奥歯(第二大臼歯)付近の頬粘膜にある耳下腺乳頭というところに出口があります。

顎下腺は、漿液腺と粘液腺(ネバネバとした唾液)の混合腺で、少し粘度のある唾液を分泌します。顎の下に存在し、ワルトン管という管を通して、舌の下の小さいふくらみである舌下小丘に出口があります。

舌下腺も顎下腺と同様に混合腺で、粘度のある唾液を分泌し、舌の下にあって、舌下小丘とその付近の舌下ヒダに出口があります。

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●小唾液腺

小唾液腺は口腔内に広く分布し、それぞれの腺の上の粘膜から分泌しています。

部位別に代表的な名称があります。たとえば口唇腺は口唇の粘膜に唾液の出口があり、口唇をめくってみると分泌した水滴状の唾液が見えることがあります。頬腺は頬粘膜にあります。口蓋腺は口蓋の粘膜にあります。

前舌腺は舌尖の下にあります。エブネル腺は舌にあるブツブツとした有郭乳頭を取り巻く溝と、葉状乳頭の間にあります。

菌と歯肉以外の粘膜のいたるところに、小さな唾液腺が存在しています。

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ドライマウスへの対応法/唾液腺・口腔粘膜マッサージ

唾液腺・口腔粘膜マッサージは、大阪大学歯学部付属病院のドライマウス外来で積極的に取り入れている、私たちの実践から生みだした方法です。唾液腺・口腔粘膜マッサージを続け、直接唾液腺を刺激すると、重度のドライマウスの方であっても、唾液分泌を再開し、自覚症状が軽減することを数多く経験しています。

唾液腺マッサージについては、いろいろな方法が紹介されていますが、頬や顎、首のあたりを刺激するものがほとんどです。しかし、解剖的な知識をもたずに下顎腺周辺の頸部をむやみに押さえるのは、脳梗塞などを誘発する恐れもあり、おすすめできません。なぜなら、頸動脈プラークの蓄積度から脳梗塞発症を予知できることが示されているからです。特に脳血栓管害後の要介護者の顎下腺マッサージには注意が必要です。
そのため、比較的安心で、軽い刺激でも反応する唾液腺・口腔粘膜マッサージをおすすめしたいのです。



唾液腺・口腔粘膜マッサージには、特別な技術も器具もいりません。

ただ、少しだけ口の中についてその構造を理解していただきたいのです。そして、手のひらと指を使い、正しく唾液腺を刺激して、活性化を試みてください。

ドライマウスで辛い思いをされている方、要介護の方だけでなく、Lesson3はご自分のお口を美しくきれいに健康に保ちたいと思われる方々にもおすすめです。というのは、女性週刊誌などにシワをとる方法として口輪筋を刺激することの効用が書かれていますが、それと考え方は同じだからです。口輪筋を加えると、口唇から周囲にかけての筋肉が鍛えられ、ボリュームが増えるので、小鼻から口角に向かって走るシワである鼻唇溝(いわゆる豊齢線)が浅くなり、若々しい顔つきになることが期待できるのです。

筋肉を鍛えて、唾液を出して、若返る……一石二鳥だと思いませんか?

また アナウンサーや声優さんが患者さんで来られたときにも同じ方法を指導したところ、リップノイズ(唇から発する雑音)の治療と予防にも効果があったそうです。

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ドライマウスへの対応法/保湿剤を使う

原因にかかわらず ドライマウスに対しては、保湿剤の使用をすすめています。サリベートという人工唾液スプレーであれば 病院で処方できるのですが、味にもバリエーションがなく、美味しいという方は数少ないように思います。

キシリトール入りガムも、唾液の分泌に効果的ですが、菌のない方には適しません。キシリトール入りののど飴は、むし菌予防の点では優れているのですが、なめすぎると舌乳頭を傷つけることもり、注意が必要です。

一般的には、患者さんの症状に応じて、保湿剤を配合した洗口液ジェル、スプレー、人工唾液などを試していただきます。さまざまな会社から保湿作用をもった製品が発売されています。

キシリトール入りのものがほとんどですが、風味もさまざまで、ヒアルロン酸などの保力のあるムコ多糖が含まれるものも多くなりました。保湿作用のあるものであれば どれでもよいのです。私たちはこれらの作用に期待するのではなく、マッサージのための潤滑油として使います。

これらの商品、特保湿ジェルを使うときは、まず、うがいをするか、水やお茶でお口を潤してください。いきなり、ジェルを舌の上に来せて口の中で転がすようにして、それを飲み込んでしまうという方も多いようですが 効果的な使い方とはいえません。

女性の場合化粧品をつける場合をイメージしてみてください、まずは化粧水などで肌が潤った状態にしてから、ファンデーションをつけるでしょう?口の中も同じで、かわいた状態で吸水作用のあるジェルをつけると、ジェルは水分をキープする性質をもっているので、かわいた口の粘膜から水を吸って、いっそうかわいた状態にしてしまい、思ったような効果が得られないこともあるのです。

お口を潤したら、しっかりとマッサージしてください。ジェルをつけるだけでは効果は限られます。マッサージによって唾液腺を刺激して、天然の保湿剤である唾液で口腔粘膜のコートをすることが大切です。マッサージの方法については、次項をみてください。

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ドライマウスへの対応法/薬を変える

そもそも薬は、必要があって服用しているのですから、原則的にはドライマウスがあっても、飲むのを止めるというわけにはいきません。

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そこで、処方箋を書いている内科医などとの相談になるのですが 現在の状態をもう一度診断してもらって、薬の量を減らせないか、ドライマウスの症状の出ない薬に変更できないかを検討してもらいます

3~5種類程度のどうしても内服せざるをえない循環器系の薬剤や脳血管障害に関する薬剤に関しては、変更や減量が不可能な場合が多いと思います。その場合は、唾液腺を刺激するなどの対症療法がメインとなります。けれども高齢者の場合、過剰な服用をしている場合もよくみられます。

薬を飲むことでかえって健康を損ねてしまっては困ります。そのことについては、「9 年齢の高い方の場合」(26ページ)を読んでみてください。また、副作用として「口渇」があげられている薬の一部を巻末に掲げました。ご参考になれば幸いです。

要するに 不必要な薬を飲んでいないかのチェックをしてみることが大切です。

複数の病院への通院、多数の薬を投与されている場合には確認が必要です。必要な薬の場合は、どのくらいドライマウスの状態が辛いか、改善の希望の度合により、主治医と相談するか、対症療法だけにするのかを決めることになります。患者さん自身のニーズによる検討が必要です。

30種類の薬で重度のドライマウスに

先日来院された患者さんは、3カ所の診療所から合計3種類もの薬を処方されていました。

薬の名前を確認したところ、同じような成分の胃薬、抗不安薬、降圧剤を5年もの間、必要な量の3倍服用してきたことがわかりました。これらの薬剤の中には、口がかわく副作用をもつものも多くありました。患者さんご本人は、主治医に処方されるまま、すべての薬剤を服用していたのだそうですが、残念ながら重度のドライマウスになって辛かったのです。

主治医と相談のうえ、同じ薬剤の場合は1種類に絞ってもらったところ、ドライマウスは軽減しました。こうした経験から、複数の医療機関に通院されている場合、投薬内容を確認する必要性を感じています。

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先生のご意見

●内科のA先生のご意見

さまざまな病気をかかえた患者さんが受診され、その治療のために薬が必要になります。日ごろの臨床では、 薬に伴う副作用を軽減するために、別の薬が必要になる場合もあり、最終的には、薬の数が多くなってしまうこともあります。症状の軽減をはかるために、薬を投与することも必要ですが、副作用に対する注意は必須です。
複数の医院を受診されている患者さんのなかには、同じような作用をもつ複数の薬を飲まれていることもあるため、ときどきお薬手帳や薬剤情報の書類を確認することが大切です。

超高齢社会といわれる現在、ドライマウスを生ずる可能性のある内服薬の種類や量を見直すことも必要だと感じています。



●泌尿器科のB先生のご意見

オシッコが近い、夜中に何度も目が覚める頻尿という診断で、内科主治医からお薬の処方を受けることがあると思います。オシッコが近くなる頻尿は辛いものです。

一言に頻尿といっても、原因はさまざまです。精神的な理由から起こる場合、炎症や前立腺肥大、腫瘍を含めた病気が原因の場合、老化や筋力低下による場合など、理由が多種多様なので、当然、治療方法も多岐にわたります。思い当たる方は、是非、泌尿器を専門とされている医師に相談してくたさい。

最近では、さまざまな医療機関で、頻尿薬(抗コリン剤)を簡単に処方できるようになり、市販薬として販売もされています。抗コリン剤には唾液分泌を抑制する作用があり、ドライマウスになりやすいことが知られています。さらに、心因的な要素か高い場合、精神安定剤や睡眠薬の副作用で、ドライマウスになる場合もあります。
これらの薬は、症状の緩和のために用いるものであり、生命維持にかかわるような薬ではありません。頻尿とドライマウスはいずれも辛い症状ですが、主治医とよく相談のうえ、辛さの度合を考えて、必要な状況に合わせて薬を使う知識も必要です。



●目鼻科のC先生のご意見

鼻づまりがあると、口で呼吸する口呼吸が進み、ドライマウスを認めることがあります。

鼻づまりの原因としては、感染症(風邪や副鼻腔炎)、鼻腔の構造的異常(鼻中隔攣曲症)アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎,肥厚性鼻炎などがあげられます。口呼吸を改善するためには、まずこれらの病気の治療が必要となります。

また、鼻づまりを治療するときに用いる抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤)や消炎酵素剤でもドライマウスが生じます。同様に市販の風邪薬でもドライマウスになります。まず耳鼻科を受診し、鼻でスムーズに呼吸できるように治療することが先決ですが、内服剤にも注意が必要です。

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あなたのドライマウスチェックシート

□ 口がかわく(唾液が出ない)

□ 口がかわいて話しにくい

□ 食事のときに飲み物が必要

□ 夜間、水を飲むために起きる

□ 舌がひび割れやすく、口角炎を起こしやすい

□ むし歯や歯周病になりやすい

以上の該当項目が1つでもあれば、口腔乾燥症の可能性があると考えられます。

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人は1日におおよそ1~1.5リットルの唾液を出すとされています。けれども、1日中、いつも定量が出ているわけではありません。人間の体には体内時計があり、さまざまな器官が規則正しく活動しています。唾液腺も同様に、日中には活発に睡液を分泌しますが、夜間には分泌量が減少するのです。

睡眠薬や精神安定剤、抗うつ剤などを服用している場合や、口で呼吸する傾向が高い場合は、どうしても夜間のドライマウスが強まる傾向にあります。

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どんな症状があるのでしょう?

●口がかわく(唾液が出ない)
ドライマウスを疑いますが、心因性・薬剤性の可能性があります。
唾液分泌検査を行い、実際に分泌機能が低卜しているかどうかを証価する必要があります。


●口がかわいて話しにくい
実際にかわいて話しにくい場合もありますが、脳血管障害や薬剤性、心因性による影響も考えられます。舌や口唇の動きや顎顔面領域の麻痺がないかを確認のうえ、内服薬や通院してきた診療科での治療をよく確認すべきです。


●食事のときに飲み物が必要
ドライマウスが原因なのか、しっかり咀嚼ができていないことが原因か、どこかに麻痺があるからなのかなど、原因を考えなくてはなりません。試験食を食べていただいて、食べ方を評価する場合もあります。


●夜間、水を飲むために起きる
実際にはドライマウスで目を覚ます患者さんは少なく、たいていは尿意を催してトイレに行く際にドライマウスを自覚するようです。夜間のドライマウスは、睡眠中の鼻閉に伴う口呼吸や、入眠前の睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬、抗コリン剤、胃薬による副作用などが原因している場合が多いため、それらに対する対応が必要です。


●舌がひび割れやすく、口角炎を起こしやすい
単に乾燥で舌炎や口角炎が生じている場合だけではありません。ドライマウスにより唾液が酸性になり、カンジダ症が進み、ひび割れや口角炎が出現していることも予測されます。


●むし歯や歯周病になりやすい
プラークコントロールが不良であるだけでなく、唾液減少に伴う自浄性の低下や、口腔内が酸性化してむし菌が進行している可能性も高いのです。ブラッシングやフロッシングはもとより、ガムやマッサージにて唾液分泌を促進し、自浄性を高めるか、保湿剤などを用いることにより、唾液の中和を促す必要があります。

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ドライマウスの診療手順

ドライマウスは複数の原因が重なって生ずる場合が多いため、できるだけ正確に原因調査をすることが必要です。
ある程度の状況を判断した後に、以下のような治療方針をとります。
1.原因除去ができそうな場合は、できるだけ原因を除去する。
2.原因除去が困難そうな場合は、対症療法
3.原因除去ができるかもしれないものは、運動、ストレス解消などを含めた生活指導

これらを行うには、他科との連携が必要で、主治医との相談をすすめたり、こちらから紹介状を書く場合もあります。

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ドライマウスに伴い生ずる粘膜障害に対しては、含嗽薬、軟膏、あるいは内服薬によってトラブルに対処します。また唾液が減るとむし歯や歯周病になりやすいので、適宜、治療やクリーニングを行います。
処方薬を使う場合、シェーグレン症候群や放射線治療後のドライマウスに対しては、ムスカリン受容体(M3)を刺激する唾液腺分泌促進薬を用いる場合があります。

心因性のドライマウスには、心療内科的な対応が必要となり、精神科や内科主治医と連携して治療を進める場合もあります。

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ドライマウスで辛かったら…歯科で相談してみてください

唾液が出ない。少ないときには、どうしたらよいのでしょう?

よくある患者さんからの問い合わせとして、「どの病院に行ったらよいのかわからない」「どの医科で診てもらったらよいのかわからない」というのがあす。
迷った末に、耳鼻咽喉科や内科を受診される場合が多いようです。耳鼻咽喉科はのどの病気を診てくれるので、口のかわきにも対応できると思うのでしょう。また、なんでも診てくれる内科なら、[なんとかしてくれるのでは…」と思われる方が多いようです。

けれども、口の粘膜の病気や唾液腺を専門とする耳鼻咽喉科の医師であったり、ドライマウスに関心をもつ内科の医師に出会えればよいのですが、実際はほとんどいません。

私の知人が内科に行ってドライマウスの辛さを訴えたときも、「年のせいだから我慢してください。水やお茶を飲むようにして、口の中を潤してください」というようなことしかいってもらえなかったそうです。

もっと開心をもっていただいて、「口をあけてください」といって舌を見るときに、かわき具合を気にして、薬を考えてくれるようになってほしいと願っているのですが…

現状では、私は、まず歯科での受診をおすすめしたいと思います。

口の乾燥を感じて、生活に不便を感じたら、まず歯科に行って訴えてみてください。

歯科医師のすべてが適切に相談に応じてくれるとはかぎりませんが、近年、ドライマウスについて関心をもつ先生方が増えつつあります。また、歯科衛生士の方々も、ドライマウスについての加減と関心をもっています。これは患者さんにとっては朗報だと思います。

少なくとも歯科では、誰もが唾液に関心をもっていますし、「かわいて辛い」ということに敏感に対応してくれるはずです。

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●ドライマウスの検査・診断

私たちのドライマウス外来では、ドライマウスの治療に当たる前に、まず問診を行います。
病状を理解するための情報として重要だからです。
原因別に冶療法が異なってくるため、いつごろから、どんなふうになったのか、全身的な病気と飲んでいる薬の種類、どんなことが一番辛いのかといったことをお聞きします。

ドライマウスの検査としては、まず、お口の中の状態を診て、次に安静時の唾液分泌量と刺激時(ガム咀嚼時)の唾液分泌量を調べます。

シェーグレン症候群や放射線治療により唾液腺が破壊された場合とそれ以外の原因の場合とでは、対応法が異なりますし、要介護者のドライマウスも特別なケアが必要なので、必要な検査をします。

検査によって原因がわかれば、次には適切な対応を考えるということになります。

●ドライマウスの診療手順

ドライマウスは複数の原因が重なって生ずる場合が多いため、できるだけ正確に原因調査をすることが必要です。

ある程度の状況を判断した後に、以下のような治療方針をとります。

1.原因除去ができそうな場合は、できるだけ原因を除去する。
2.原因除去が困難そうな場合は、対症療法。
3.原因除去ができるかもしれないものは、運動、ストレス解消などを含めた生活指導。


これらを行うには、他科との連携が必要で、主治医との相談をすすめたり、こちらから紹介状を書く場合もあります。

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ドライマウスに伴い生ずる粘膜障害に対しては、合嗽薬、軟膏、あるいは内服薬によってトラブルに対処します。

また、唾液が減るとむし菌や歯周病になりやすいので、適宜、治療やクリーニングを行います。


処方薬を使う場合、シェーグレン症候群や放射線治療後のドライマウスに対しては、ムスカリン受容体(M3) を刺激すつ唾液腺分泌促進薬を用いる場合があります。

心因性のドライマウスには、心療内科的な対応が必要となり、精神科や内科主治医と連携して治療を進める場合もあります。

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唾液の役割/唾液は働きもの

ドライマウスは、主として「唾液が出ないこと」により起こります。
そこで、まず「唾液」について、学んでみましょう。

唾液は、食べる、飲む、話すといった人間にとって欠かすことのできない機能を営むうえで重要な役割を果たしています。さらに、抗菌作用、消化作用、粘膜保護作用、中和作用、修複作用など、重要な仕事をしているのです。

●抗菌作用

口は空気や食物などの入り口であり、つねに外界の雑菌にさらされています。唾液には、細菌増殖を押さえる「抗菌作用」があります。うまく作用しないと、むし歯や歯周病にかかりやすくなるだけでなく、口からの細菌感染により、風邪を引きやすくなったり、気管支炎や肺炎を起こすこともあります。

●消化作用

ごはんやパンなどのデンプン質を糖に変える「消化作用」もよく知られている唾液の効用です。
唾液中に含まれるアミラーゼという酵素が、デンプンを分解して麦芽糖に変え、体内に吸収しやすくしてくれるのです。よく噛みしめて唾液で消化することは重要で、ここでの消化がすすまないと胃に負担がかかることにもつながります。

●粘膜保護作用

唾液には「ムチン」というネバネバとしたタンパク質が含まれています。納豆やオクラに含まれるネバネバ成分と同じものです。フランスパンやクッキーのような硬い物が接触しても傷がつかないように、口の粘膜をコートしているのです。ムチンが少なくなると、口に傷がつきやすくなります。

●食塊形成作用

水だけでは食べ物をまとめることができず、誤嚥してしまったご経験のある方もおられると思います。

前述したように、唾液の粘り気であるムチンがうまく働くと、食塊がまとまりやすく、気管のほうへ流れずに、食道の入口に入り、嚥下がスムーズになります。唾液のムチンは、食塊形成、摂食・嚥下に重要な働きをしていて、少なくなると誤嚥の原因にもつながります。

●中和作用

食後にゲップが出て、酸っぱい胃酸を感じたことはありませんか?胃の粘膜は強い胃酸に対しても安定で、食物の消化を行っていますが、口や食道の中は、もともと中性で酸に対しては強くはありません。唾液は天然の胃薬のような作用があり、胃酸を中和することができます。また、むし歯の菌が産生する酸を中和することも知られています。唾液が少なくなったり、なんらかの原因で胃酸の逆流が起こると、食道や喉の粘膜を痛めたり、歯を溶かすこともあります。

●修復作用

唾液には、傷を治す上皮成長因子(EGF)や、脳神経の老化を防止する神経成長因子(NGF)などが含まれていますが、これらは口の中だけでなく、体全体を守る意味でも重要な役割を果たしています。EGFは、上皮細胞の成長を促進させる働きがあり、1986年のノーベル賞で脚光を浴びたことで有名になり、最近ではアンチエイジングに効果があるということで、化粧品にも加えられています。動物が傷口をなめるのは、抗菌作用だけではなく、修複を促進させる働きも関連していると考えられています。NGFは 神経細胞の分化、維持に関与しています。海外ではアルツハイマー型認知症の治療へ応用する研究も進められています。

唾液が少なくなると、口の傷が治りにくくなり、神経の回復が遅くなることにもつながってきます。
このように、唾液は単なる水ではなく、身体の機能維持に重要な働きを有しているのです。

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唾液が出にくくなる三大原因

●薬の副作用

睡眠薬、精神安定剤(抗不安薬)抗うつ剤(SSRI)、抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤など)、風邪薬(消炎酵素剤など)花粉症に対する薬などは、ドライマウスを引き起こします。胃酸を抑える胃薬(H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害剤)や、頻尿を抑えるための抗コリン薬もそうです。降圧剤(カルシウム拮抗剤)や不整脈に対する薬、骨粗しょう症に対する薬、抗がん剤や免疫抑制剤にもドライマウスを引き起こすものがあります。39ページに、「口がかわく」という副作用をもつおもな薬剤を列記しました。

また 酒類や麻薬や覚せい剤も、ドライマウスを引き起こします。

ただし、ご自分の判断で治療薬を飲むのを止めないでください。必ず主治医との相談が必要です。減量したり、 同じような効能の薬に変えてもらえる場合もありますが、ドライマウスよりも病気の治療を優先しなければならない場合もあるからです。


●ストレス

人はストレスを感じると口やのどにかわきを覚えます。大勢の前で話をする人のために、水差しが用意されるのもそのためです。

唾液を分泌する唾液腺は「自律神経」に支配されています。緊張すると、交感神経が優位になり、サラサラとした唾液の分泌を止め、ネバネバとした唾液を少し分泌します。口の中が粘つくのはそのためです。リラックスした状態では、サラサラした唾液が多く出ます。スポーツや仕事をやり終えたとき、温泉に入ったり、映画を見たり音楽を聴いたりなど、心がくつろいでいるときには、サラサラの唾液なのです。


●筋力低下と老化

老化も唾液分泌を低下させるとされており、「口がかわくのは年のせい」といわれたことのある方も多いかと思いますが、本当にそうなのでしょうか? 外来診察をしていて気づいたことは、唾液分泌の良好な高齢者も大勢おられるということです。

サルコペニア(筋肉量の減少)は30歳ごろから始まり、生涯を通じて進行し、筋力が低下します。唾液腺は筋肉に囲まれていて、刺激を受けて唾液を分泌しているため、筋力低下は直接、唾液の減少につながります。老化により唾液腺も萎縮するのかもしれませんが、私は年齢よりもむしろ筋力低下が大きな原因だと思っています。

しっかり食べるなどして、筋肉量の減少を予防すれば、高齢者でも十分に唾液が出ると考えています。また、筋力低下した舌が重力により下がるため、就寝時に舌が軌道を閉塞すると口呼吸が進み、口腔乾燥が生じます。

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口がかわく原因は?

なぜ、口がかわくのでしょう?

その原因のうち、最も多いのが薬の副作用とストレス、筋力低下・老化です。さらに、糖尿病、脳血管障害、シェーグレン症候群などの疾患や、放射線治療が原因となっている場合があります。

それらが複合していれば、いっそう症状が出やすくなります。これらが原因になる場合に関しては、32~37ページにくわしく解説してあります。

まず ご自身で、思い当たることがないかどうか、考えていただくために、上に記した4つの原因以外について、整理してみましょう。

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身体の中の水分バランス:ドライマウスとなる原因が複合すると、症状が現れやすくなり、またその程度もひどくなりがちです。

できるだけ原因が大きくならないように対応したいものです。

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口がかわくとこんな症状が・・・

口がかわくとこんな症状があらわれます。
辛いだけでなく、こんな危険が!


ドライマウスの患者さんは、推定で800方人、あるいは潜在的には3000万人いるだろうともいわれています。正碓な数字ではありませんが、4~5人に1人ぐらいがなんらかの症状をもっていると感じています。

口がかわくのは、唾液が出ないからなのですが、ずっと口をあけたままにしていても、当然かわいた状態になります。両方が重なると、いっそうかわいた状態が加速されます。

口がかわいた状態にあると、のどかかわいて常に水分がほしくなりますし、口の中がネバネバしたり、カラカラになって不快です。また、パンやクッキーなど、パサパサした質感の食品はうまく食べられず、口の中に張りついたりします。味覚の異常や、食べ物を飲み込むのが辛い、舌が痛い、義歯を入れていられないといった症状がある場合もあります。むし歯菌や歯周病にもなりやすくなります。

それだけでなく、ドライマウスになると口の中の環境の変化が起こり、風邪を引きやすくなり肺炎も発症しやすくなるといわれています。それは。どうしてでしょうか?

口の中には多くの微生物が存在し、微生物の集団を形成しています。すでに住み着いている微生物は、外から新しく入ってくる細菌が定着するのを嫌うので、そのことが感染を防ぐことになるのです。けれども、唾液が減少し、その性質が変わってしまうと、口の中の微生物のバランスが崩れ、口での防御作用が損なわれてしまうのです。 高齢者や手術後の患者さんなど、免疫力、体力が落ちているときに、ドライマウス状態になると、感染を防御することができずに、有害な細菌が繁殖して、それが口の中のみならず全身的にもダメージを与えるので、要注意なのです。

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◆ ドライマウスの症状と原因

ドライマウスになるとむし歯や歯周病にもなりやすいのです。
鼻がつまっていたり、歯ならびが悪かったりして口で呼吸をすると、当然口の中がドライマウス状態になります。
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ドライマウス状態の高齢介護者、口から食べない方の場合、特にケアが必要です。
口の機能が衰えたことに加え、口の中が不潔であると、肺炎発症の危険が大きいのです。
ドライマウスに伴い、カンジダ性口角炎を発症したケース
ひび割れやすく、自然治癒しにくいのです。
ステロイド軟膏を塗布し続けているケースが多く、注意が必要です。抗真菌剤を適用します。
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