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シェーグレン症候群の方の場合

シェーグレン症候群は自己免疫疾患の一つですが、聞き憤れない病名かもしれません。他の自己免疫疾患である関節リウマチは、自分の体に免疫の異常が起こり、手足の関節を破壊することで有名ですが、シェーグレン症候群は、自分ののリンパ球が外分泌腺を破壊する疾患であり、唾液腺と涙腺の分泌低下から、ドライマウスやドライアイを引き起こします。

リンパ球は白血球の一種で、免疫の中心的役割を担うもので、攻撃対象は、唾液腺だけでなく、その他の外分泌腺、すなわち涙腺や鼻腔、消化器などに及びます。そのため、目や鼻の乾燥、胃酸の分泌低下による胃炎なども引き起こすことがあります。

確定診断のために、ドライマウスとドライアイの検査、および血液・病理組織・唾液腺造影検査などを行います。

現在のところ、唾液腺の機能を回復させるような根本的な治療法は開発されていません。対症療法として、塩酸セビメリンや塩酸ピロカルピンなどの唾液腺分泌刺激剤を処方し、症状の軽減をはかることが可能となってきていますが、重篤な症状の場合には効果が乏しいこと、消化器症状や発汗の副作用があり、シェーグレン症候群であっても処方できない場合があります。

唾液分泌刺激剤を保険適用で投与できる以外は、通常のドライマウスに対する対症療法と同じです。リウマチなどの自己免疫疾患と合併していることもあり、配慮が必要です。できるだけドライマウスの原因となる要素を減らしていくことが重要です。

●患者さんから学んだこと

患者さんとのかかわりのなかで、以下のようなことを教えていただきました。
1.シェーグレン症候群を恐れない。
2.シェーグレン症候群でも比較的唾液分泌量の多い患者さんもいる。経験的には、刺激時の唾液分泌量が10分間ガムを噛んで5ml程度であれば、唾液分泌刺激剤の処方は必要ないことが多い。内服に伴う副作用を考慮して、適切に判断すべきである。
3.シェーグレン症候群というよりも、薬の副作用、ストレス、カンジダ性口内炎、加齢、筋力低下、口呼吸によるものが多い。唾液分泌試験などで碓認後、適切な対応を考える。

シェーグレン症候群や放射線治療後のドライマウスへの処方薬

シェーグレン症候群や放射線治療後のドライマウスに対しては、ムスカリン受容体(M3)を刺激する唾液腺分泌促進薬を用いる場合があります。セピメリン塩酸塩水和物(サリグレン、工ポザック)ピロカルピン塩酸塩(サラジェン)アネトールトリチオン(フェルビデン)があります。セビメリン塩酸塩水和物、ピロカルピン塩酸塩、アネトールトリチオンはシェーグレン症候群に、ピロカルピン塩酸塩は頭頸部の放放射線治療後のドライマウスに適応があります。その他、漢方薬の唾液分泌賦活作用が、麦門冬湯、白虎加入参湯などで認められています。これらの薬剤はシェーグレン症候群、薬剤性唾液分泌低下症などに対して唾液分泌促進効果が報告されています。

●患者さんの体験談から

15年前から膠原病でシェーグレン症候群の治療を受けています。口の不快感があり、60歳をすぎてから、寝つきが悪くなり、「ハルシオン」と「デパス」を服用するようになりました。

主治医の先生は、3ケ月に一度、経過観察をしてくださっていますが、経過良好だといわれます。ドライマウスが辛いので相談すると「病気の進行もなく、安定しているから、気にする必要はない。年のせいもあるからだ」といわれます。

さらに、近所の内科医に胃のむかつきを相談すると、「タケプロン]と「ガスター」という薬を処方されました。そのほかにも高コレステロール血症と骨粗鬆症に対するお薬を処方され、内服していました。また、最近、皮膚がカサカサして、かゆみを覚えることから、「アレジオン」という抗アレルギー剤を内服するようになりました。さまざまな副作用を予防するための薬の数が増えて、合計10楯類ぐらいを服用していました。口の中の不快感が増してきたことから、膠原病内科の先生からの紹介で、ドライマウス外来を受診しました。

歯学部附属病院を受診するのは抵抗がありましたが、主治医の先生に親切に病状を聞いていただいたところ、現在の不快感はシエーグレン症候群というよりも、薬の副作用、ストレス、加齢、筋力低下、口呼吸などの複合によるものが大きいと指摘されました。歯科の先生のすすめで、内科の先生と相談して、胃薬を作用の弱いものに変更していただきました。さらに、睡眠薬に関しては精神科を紹介いただき、睡眠障害というより抗うつ剤の治療が適切だということで、「ハルシオン〕と「デパス」を中止し、抗うつ剤を開始しました。

ドライマウス外来では、口腔内カンジダの感染があり、抗真菌剤の処方とジェルマッサージ筋機能療法を開始しました。皮膚科の先生と相談し、口がかわく抗アレルギー剤の服用は中止し、直接皮膚に塗布する外用薬に変更してもらいました。

睡眠薬や抗不安薬を減量したり中止することには抵抗がありましたが、数ヵ月後、症状が減少していく様子を体感できました。

現在はかなり楽になったため、3ケ月に一度ドライマウス外来で様子を診ていただいています。いままで、医学的な知識がないままに、ただただ症状を嘆いていましたが、自分の病状についての理解が大切だと実感しました。対症療法とはいえ、医者任せにせず、自分でも取り組むことが大切です。

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シェーグレン症候群患者のドライマウス
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テーマ : 歯医者
ジャンル : 心と身体

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まとめteみた.【シェーグレン症候群の方の場合】

シェーグレン症候群は自己免疫疾患の一つですが、聞き憤れない病名かもしれません。他の自己免疫疾患である関節リウマチは、自分の体に免疫の異常が起こり、手足の関節を破壊するこ...

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